アミナ(2021年)



アミナ(NETFLIX)



DATE

ナイジェリア/AMINA

監督:イズ・オジュクー


<主なキャスト>

ルーシー・アメ
アリ・ヌフ
クラリオン・チュクウラ
クリス・グバカン
イブラヒム・ミジンヤワ
ヤクブ・モハンメド
ウンミ・モハメッド
アサベ・マダキ
ジュネヴィエーヴ・オグンジフォー
ゴッドウィン・オガガ
エマニュエル・デグリ
アブドゥル・モハメッド
ヴィクトリア・ンウェケ
          ……etc



目次


『アミナ(2021年)』の作品解説

キーワード『ハウサ諸王国』

『アミナ(2021年)』のストーリー

『アミナ(2021年)』の感想

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【作品解説】

 日本では劇場未公開のナイジェリア映画。現在のアフリカ・ナイジェリア北部に16世紀に実在したザザウ王国(現在のザリア)の女王アミナの生涯を描いた歴史アクション作品。





【ハウサ諸王国】

 13世紀頃から19世紀初め頃まで。現在のナイジェリア北部、ニジェール南部に居住していたハウサ人による都市国家群「ハウサ諸王国」が存在していた。伝承によればバグダードの王子バヤジダがダウラ王国の女王ダウラマと結婚し、その子を祖とする7つの王国が建てられた。また、妾との子を祖とする7つの王国も建てられたという。14世紀半頃には西からイスラム教が伝えられ、城壁に囲まれた国家群が形成されるようになったという伝承もあるという。西のソンガイ帝国と東のカネム・ボルヌ帝国と衝突したり手を組んだりを繰り返しながら、サハラ交易に従事し経済的に発展した。西と東の大国に挟まれながら、強力な騎馬隊を擁して両国に対抗した。16世紀終わり頃にソンガイ帝国は滅亡し、ハウサ諸王国は勢力を拡大させる。ハウサ諸王国の内部では、15世紀にケピ国が大きな力を持ち16世紀初め頃にケピの王がハウサ諸王国の長(カンタ)を名乗ったが、17世紀初頭のゴビール国の反乱によって覇権は崩れ、この後は諸国家分立の時代に戻ったという。1804年にフラニ人のウスマン・ダン・フォディオがジハードを起こし、ハウサ諸王国に戦争を起こした。約5年にわたるフラニ戦争の末、ハウサ諸王国はウスマンが建国したソコト帝国の支配下に置かれることになり、その歴史に幕を下ろした。ハウサ諸王国に関する史料の多くはフラニ戦争によって焼失したという。ハウサ諸王国の滅亡後に、諸王国の一つカノ王国の歴史をまとめた「カノ王国年代記」がアラビア語で書かれた。これはハウサ諸王国の歴史を伝える重要な史料とされている。



【ストーリー】

 16世紀西アフリカの都市国家群「ハウサ諸王国」の建国神話に出てくる原初七国。そのうちのザザウ王国の国王サルキは、七つの王国の首長の立場にあった。ザザウ王国の王女アミナは闘技場での見世物の戦いを観戦していた。戦うのはザザウ王国の兵士カバルカイと、捕虜として捕まっていたイガラ王国の王子ダンジュマであった。無敵の兵士カバルカイとダンジュマの戦いは、当初はカバルカイが優勢に戦いを進めるが、果敢に立ち向かうダンジュマの反撃によってカバルカイは片目を潰される。勝利したダンジュマだったが、サルキはカバルカイの敗北が他国への弱みになることを怖れて、ダンジュマを捕らえて地下牢に閉じ込めてしまう。捕らえられる直前、ダンジュマは自分と共に捕まっていた従妹のアラディ・アメのもとに駆け寄るが、兵士たちによって引き離される。その様子を見ていたアミナは妹のザリアとともにアラディの所に行き友人になろうとし、ザザウの国王以下最高幹部が居並ぶ中でダンジュマの助命とアラディを自分の従者にするように求めた。さらにアミナは戦い方を学びたいとサルキに直談判する。その指導役にはカバルカイを指名する。最初は反対していたサルキも、娘には甘くさらにアミナがどこまで成長するか見てみたいと、最終的に認めた。

 数年後――。今ではカバルカイとの手合わせにも勝利できるほど腕を上げたアミナ。この頃、ザザウ王国を取り巻く情勢には不穏な動きが漂い始めていた。イガラ王国の軍によって領地が荒らされ、ジュクン族との戦いも長引きザザウ王国の戦力は大きく削られていた。この事態に対応するためにサルキは新たな指令を出すが、摂政のマダキの企みに気付いていなかった。マダキはサルキやアミナたちを亡き者にして、自らがザザウ王国の王になろうと考えていた。サルキはマダキが連れて来た女奴隷のメロを気に入り、後妻として迎え入れる。これは、いつでもサルキを毒殺できるようにというマダキの罠だった。さらにカバルカイを買収してアミナを暗殺しようと企てるものの、カバルカイが断ったために失敗。カバルカイはマダキの刺客に追われることになる。イガラ王国でも、摂政が野望を秘めて行動を起こしていた。マダキからの休戦の協定を受け入れ、さらにお互いが王になるべく協力しあうことに。イガラ王国の摂政が王になるのに邪魔になるのは王族の地を引くダンジュマの存在。両国の摂政の利害が一致し、ダンジュマが一時的にイガラ王国に帰されることになった。イガラ王国の神官であるインジュマがダンジュマに危機を知らせようとして刺客に殺され、さらにダンジュマも命を狙われる。インジュマの命を奪ったのはダンジュマの叔父にあたる現国王。臣下からの忠告を受けたダンジュマは一度ザザン王国に戻り、アラディに故郷に危機が目待っていることやそのために身を隠すことを告げる。ダンジュマと入れ違って入ってきたアミナたちに、戦いが始まり自分は再び奴隷の檻に戻されると嘆く。アミナ、ザリア、アラディの3人は、友情を証明するためにある儀式を行う。

 ザザン王国ではマダキの暗躍が続いていた。マダキはカバルカイの暗殺を企てた刺客をイガラ王国からのものだと言い、ダンジュマを自分の手駒にするためにアラディを地下牢に閉じ込める。ダンジュマにカバルカイを始末させるためだった。しかし、マダキの企みの一部がサルキやアミナに露見し、アミナは地下牢に向かい、マダキはサルキの怒りを買う。アラディは地下牢から救出された。アミナはカバルカイを探して彼が潜んでいる山中へと単身向かう。その山で、ズンズラという予言者に出会う。ズンズラはアミナを幼少のころから見守ってきたと言い、アミナを待っていたと告げる。そこに、アラディからアミナが山へ向かったと聞いて追ってきた臣下のムーサや、ザリアと合流。アミナは、予言の洞窟に招かれる。その中にある玉座に座る女王の壁画があった。その壁画の女王こそアミナだと断ずるズンズラ。その壁画の女王の横には死体が横たわっている。ズンズラはアミナが次に進む道を示す。さらにズンズラに匿われていたカバルカイとも再会し、悩んだ末にダウラの町に向かう。そこは、原初七国の始祖が生まれた始まりの地。そして、アミナにとっては大切な人たちを全て失う悲しい戦いの始まりだった。



【感想】

 ナイジェリアで制作された映画や映画産業のことをノリウッドと呼ぶ。個人的にはナイジェリアの映画を観るのは初めてだったが、自分にノリウッドは早かった。ハウサ諸王国やアミナ女王(1533年~1610年頃)というあまりよく知らない時代背景や人物をテーマにした映画ということもあって、観るのがしんどく、2時間弱の映画なのにとても長く感じた。後半に入るとザザウ王国の内にも外にも敵がいる状況が露になり、一つの戦いを終えるたびに大切な人を失い、悲しみに暮れる様に、観ているこちらも胸が痛くなってくる。王国を守るための戦いの末に親友からも決別され、数えきれない屍の上に女王の立場となるアミナの孤独な姿が胸に来るラストは印象的だった。



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